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2024年03月08日

米国のHIV感染男性では前立腺がんの診断が遅い
Prostate cancer diagnosed later in US men with HIV

写真
SeventyFour/Shutterstock.com

CROI 2024で発表された研究によると、HIV感染男性は前立腺がんと診断されるのが遅く、前立腺がんのリスク上昇を警告する検査を受ける可能性が低かった。

Mount Sinai Hospital(ニューヨーク州)のIcahn School of MedicineのKeith Sigel教授は、Veterans Aging Cohort Studyにおける前立腺がんの診断と転帰に関する研究について報告した。Veterans Affairs healthcare systemは、米国最大のHIVケア提供機関である。

この分析では、2001~2018年に前立腺がんと診断されたHIV感染男性751名と、同期間に前立腺がんと診断されたHIV非感染男性2,778名をマッチングした。

医療記録とがん登録を用いて、診断時のがんの病期、診断後の生存、診断前の前立腺特異抗原(PSA)検査をHIV感染者と非感染者で比較した。参加者を人口統計学的特徴でマッチングした。

HIV感染男性は、診断時のPSA値が有意に高く、診断時に転移がんだった割合が有意に高かった(診断が遅かったことを示す)。しかし、各腫瘍のグリソンスコア(低リスク、中リスク、高リスク)を分析した場合、腫瘍が診断されたステージに有意差はなかった。

HIV感染者におけるPSA検査の欠如は、診断の遅れを説明するものであったか?PSA検査は前立腺がんリスク予測のための不正確なツールであり、このため英国では日常的に実施されていない。US Preventive Services Taskforceによると、55~69歳の男性にわずかな潜在的有益性があるだけで、70歳以上の男性には使用を推奨していない。

PSA検査は時代とともに増加したが、HIV感染者における検査頻度は、すべての時代と年齢層で一貫して低かった。

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